A.ランゲ&ゾーネの統合型スポーツウォッチが、ブランドの象徴的なハニーゴールド仕様で登場した。

これ以上何を語るべきだろうか? 正直あまりない。説明したとおりの時計である。ただ本当に、心から素晴らしい時計だ。

オデュッセウスは2019年に発表され、A.ランゲ&ゾーネにとって初の本格的な“カジュアル”モデルに加わった。120m防水、40.5mm×11.1mmのケースに、テクスチャ加工が施されたマットなブルーダイヤルを備え、見事に装飾されたダトマティックムーブメントL155.1を搭載。曜日と日付の大きな表示、さらに(少しドレッシーな印象を加える)スモールセコンドと約50時間のパワーリザーブを備えている。当初は賛否が分かれたモデルだったが、いまやそんな議論は過去の話だ。スティール製オデュッセウスには長い待機リストがあり、もしA.ランゲ&ゾーネのあらゆるモデルを手に入れられるようなVIPなら、すでに1本持っているかもしれない。そして、おそらくこの新作も欲しくなるはずだ。

ハニーゴールド仕様の新作オデュッセウスは、前述のスペックのほぼすべてを踏襲している。最大の違いはケース素材とダイヤルにある。ハニーゴールドについては、すでにご存じの方も多いだろう。A.ランゲ&ゾーネ独自の合金であり、ローズゴールド、イエローゴールド、ときにはホワイトゴールドのような色合いを見せる特別な素材だ。ハニーゴールドを使用したモデルは、その希少性と特別感からきわめて高い人気を誇る。そして今回、その独自のゴールドに合わせられたのは、ランゲでは珍しいリッチなブラウンダイヤルである。

新オデュッセウスは、ほかのハニーゴールドモデルと同様に限定生産であり、わずか100本のみの製造となる。価格は“要問い合わせ”とされているが、詳細がわかり次第、この記事を更新する予定だ。

我々の考え
この時計を実際に手に取る機会に恵まれたが、正直に言って、これは本当に素晴らしかった。ハニーゴールドは写真でも美しく見えるが、実物のほうがはるかに魅力的な素材である。光や影の加減によって、異なる面や仕上げが絶妙に色を変化させる。その効果は、特にポリッシュ仕上げのベゼルやブレスレットの面取り部分で顕著に表れ、光の当たり方によってイエローやホワイト寄りに見える。一方で、サテン仕上げの部分はややローズ寄りの色調を帯びる。少なくとも私の印象ではそう感じられた。

ブレスレットについて言えば、これは引き続きA.ランゲ&ゾーネにとって製造上の課題のひとつとなっているようだ。ブランド独自の素材であるハニーゴールドは、オデュッセウスのブレスレットにとって扱いが難しかったチタンと同様に、加工を誤ると破損する可能性がある。しかしランゲは今回の生産において、より迅速な納品が可能だと自信を持っているようだ。これはこの時計を手にする100人にとって朗報といえるだろう。

100本という数量は少なすぎると感じるかもしれないが、ランゲは前回のハニーゴールドをわずか50本しか製造していない。それを考えれば、それでも増産されたと言えるだろう(ちなみに、そのモデルは複数の理由から62万ドル、日本円で約9400万円という価格が設定されていた)。つまり、ダトグラフ・パーペチュアル・トゥールビヨン・ハニーゴールド “ルーメン”を手に入れられなかった人々にとって、今回再びチャンスが巡ってきたことになる。ただし、前回のモデルを入手したVIPが今回のオデュッセウスを購入できるかどうかは定かではない。また、価格はおそらく10万ドル(日本円で約1500万円)を超えると予想される。これは、ノーチラス 5711R(小売価格5万9140ドル、日本円で約900万円)や“ジャンボ”ロイヤル オーク 16202OR(8万700ドル、日本円で約1200万円)を大きく上回るが、機構的にはより複雑であり、個人的にはそれ以上に魅力的であることは間違いない。

最新情報をお届けする予定だ。すべての新作発表は、ぜひここでチェックして欲しい。

基本情報
ブランド: A.ランゲ&ゾーネ(A. Lange & Söhne)
モデル名: オデュッセウス(オデュッセウス)
型番: 363.150

直径: 40.5mm
厚さ: 11.1mm
ケース素材: 18Kハニーゴールド
文字盤: マットブラウン仕上げの真鍮
インデックス: ハニーゴールド製バトンアプライド
夜光: あり、針およびインデックス
防水性能: 120m
ストラップ/ブレスレット: ハニーゴールド製ブレスレット(マイクロアジャスト機能付き)

A. Lange & Söhne L155.1
ムーブメント情報
キャリバー: L155.1 ダトマティック
機能: 時・分表示、スモールセコンド、曜日・日付表示
直径: 32.9mm
厚さ: 6.2mm
パワーリザーブ: 約50時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時(4Hz)
石数: 31
クロノメーター: なし
追加情報: 5姿勢で精密調整、950プラチナ製遠心マスを備えた一方向巻き上げ式センターローター、手彫り装飾が施されたテンプ受け

価格 & 発売時期
価格: 要問い合わせ
発売時期: すぐに
限定: あり、世界限定100本

34mm径のフランソワ・ボーゲル製ケースに着想を得た過去へのオマージュモデルに、現代のエッセンスを絶妙に融合。

ヘリテージ オートマティックやその他のヴィンテージスタイルの成功を受けて、アルピナはかつての優れた3針モデルのひとつを、現代のウォッチファン向けに再解釈し復活させた。

Alpina Heritage Tropic Proof
34mm径のステンレススティール製トロピックプルーフはホワイトとブラックの2種のダイヤルバリエーションで展開されており、その姿は往年の同名ヴィンテージモデルを色濃く想起させる。当時の多くのモデルと同様に、本作でもケースには伝説的なケースメーカー、フランソワ・ボーゲルが供給したものを彷彿とさせる要素が取り入れられている。防水ケースのスペシャリストとして知られるこのケースは、パテック フィリップや、ヴァシュロン・コンスタンタン、モバードなど数多くのブランドに用いられていた。今回のトロピックプルーフにおいてもそのオマージュは明確で、シンプルな傾斜ラグや10角形のねじ込み式ケースバックにその特徴が表れている。

トロピックプルーフのふたつのバリエーションはダイヤルの仕様によって区別され、ホワイトとブラックの両バリエーションともにアルピナ独自のグロス仕上げが施されている。実物を目にするのがいまから楽しみな仕様だ。1960年代のヴィンテージ トロピックプルーフに見られた、グロッシーな“ギルト”ダイヤルを意識していることは明白だろう。インデックスはシルバートーンのアプライド仕様で、針はすべて手作業でポリッシュされている。

Alpina Heritage Tropic Proof
トロピックプルーフに搭載されるのは、アルピナの新型ムーブメントであるCal.AL-480だ。本ムーブメントについては現時点で詳しい情報は明かされていないが、手巻き式でパワーリザーブは42時間、振動数は2万8800振動/時となっている。

2種のモデルはいずれも限定ではなく、価格はともに1895ドル(日本円で約27万6000円。※日本展開なし)に設定されている。今年7月から発売開始の予定だ。

我々の考え
正直に言ってアルピナはもっと評価されるべきだ。2002年の復活以来、同ブランドはヴィンテージ調のツールウォッチに傾倒し、ディテールにこだわる愛好家たちのために、静かにその砦を守り続けてきた。フランソワ・ボーゲルのケースや、それを参照した現代的なモデルを数多く扱ってきた者として、今回のトロピックプルーフを目にしたときは思わず身を乗り出してしまった。

Alpina Heritage Tropic Proof
10角形のケースバックやギルト風の光沢あるダイヤル仕上げといったディテールは、正確に再現するのが非常に難しい部分であるにもかかわらず、アルピナは見事にまとめ上げている。価値あるヴィンテージウォッチを参照することと、それを2025年に身につけられる製品として成立させることとはまったく別の話だ。この両者を見事に融合させている術こそアルピナの真骨頂であり、今回のトロピックプルーフでもその手腕が光っている。

本作でアルピナが何か革新的なことをしているわけではないが、それでいいのだ。これは、日常使いできるドレスウォッチという古くからあるコンセプトに基づいた、非常に実用的な3針時計である。たとえばケースの厚みはわずか9.25mmに抑えられており、風防には一般的なフラット型ではなく、反射防止コーティングを施したボックス型のサファイアクリスタルが採用されている。これらの仕様も、ヴィンテージ感をさりげなく強調する絶妙なディテールだ。

Alpina Heritage Tropic Proof
コンパクトで的確にヴィンテージの雰囲気をまといながらも、アルピナ ヘリテージ トロピックプルーフには気負いがない。そして2000ドルを切る価格であれば、それで十分魅力的だ。これは、ヴィンテージウォッチに興味を持ち始めた人にも、すでに深く魅了されている人にも響く優れた1本である。

そのほか、Watches & Wonders 2025の最新情報については、こちらをページをチェックして欲しい。

基本情報
ブランド: アルピナ(Alpina)
モデル名: ヘリテージ トロピックプルーフ(Heritage Tropic Proof)
型番: AL-480S2H6 and AL-480B2H6

直径: 34mm
厚さ: 9.25mm
ケース素材: スティール
文字盤色: ホワイト、もしくはブラック
インデックス: アプライド
夜光: ルミノバ
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: スティール製ピンバックルが付いたベージュのアルカンターラストラップ(同色ステッチ)

Alpina Heritage Tropic Proof
ムーブメント情報
キャリバー: AL-480
機能: 時・分表示、センターセコンド
パワーリザーブ: 42時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 17

価格 & 発売時期
価格: 1895ドル(日本円で約27万6000円)
発売時期: 2025年7月(※日本展開なし)
限定: なし

ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)から、新作フルーツポーチが登場。

“オレンジの果実”モチーフのポーチ
オレンジ マルチポーチ 415,000円(H16×W16cm)
オレンジ マルチポーチ 415,000円(H16×W16cm)
ボッテガヴェネタ コピーが2025年夏に提案するのは、フルーツをモチーフにしたユニークなポーチ。オレンジの果実をモチーフにした「オレンジ マルチポーチ」は、アイコニックなイントレチャートレザーを使用して、夏の太陽をいっぱい浴びたオレンジを表現している。ショルダーストラップには、レザーでかたどった葉のモチーフを合わせた。

オレンジ マルチポーチ 415,000円(H16×W16cm)
オレンジ マルチポーチ 415,000円(H16×W16cm)
収納部分も遊び心満載。本物のオンレジをカットするかのように収納部を開けば、スライス状の4つのポーチがあらわになる。ファスナー仕様なので、物を出し入れしやすいのも嬉しい。

“イチゴの果実”風クロシェ編みポーチ
フラゴリーナ ポーチ 1,094,500円(H15×W12×D10cm)
フラゴリーナ ポーチ 1,094,500円(H15×W12×D10cm)
2色のレザーを用いて立体的に編み上げ、イチゴの果実に見立てたクロシェ編みの「フラゴリーナ ポーチ」も要チェック。ドローストリングによる開閉式で、さっと物を収納可能だ。レザー製のショルダーストラップ付きなので、ハンドバッグやショルダーバッグとしても使用できる。

【詳細】
ボッテガ・ヴェネタ フルーツポーチ
発売時期:2025年7月
展開店舗:ボッテガ・ヴェネタ 銀座フラッグシップ
価格:
・オレンジ マルチポーチ 415,000円(H16×W16cm)
・フラゴリーナ ポーチ 1,094,500円(H15×W12×D10cm)

【問い合わせ先】
ボッテガ・ヴェネタ ジャパン
TEL:0120-60-1966

ユニフォーム エクスペリメントとアートディレクター吉田ユニのコラボレーションウェアやグッズが登場。

“実物”にこだわるアートディレクター吉田ユニとコラボ
FLOWER ショートスリーブTシャツ11,000円
FLOWER ショートスリーブTシャツ11,000円
フラグメント デザイン(fragment design)の藤原ヒロシと、ソフ(SOPH.)の清永浩文(SOPH.)が手がけるブランド・ユニフォーム エクスペリメントが、吉田ユニとコラボレーション。

あいみょんのジャケットワークや、エテュセ(ettusais)のビジュアルなどで知られる吉田ユニは、CGではなく“実物”を用いた表現にこだわるアートディレクター。実物のモチーフを制作・撮影することで生まれる独特の違和感や、強いインパクトを放つ作風が特徴だ。

フルーツで表した惑星など全3種のアートワーク
FRUITS PLANET ポーチ 6,600円
FRUITS PLANET ポーチ 6,600円
本コラボレーションは、惑星や月たちをフルーツで表現した「FRUITS PLANET」、一輪の花を部分的にモザイクで表した「FLOWER」、愛らしいテディベアを泥と土で成形した「MUD DOLL」のアートワークをもとに展開。Tシャツやシャツといったアパレル、トートバッグ、キーリングなど、豊富なアイテムがラインナップする。

アートワーク主役のTシャツや開襟シャツ
FLOWER シャツ 各29,700円
FLOWER シャツ 各29,700円
アパレルは、アートワークをフロントや背面にあしらったシンプルな半袖Tシャツをはじめ、ストライブ柄やチェック柄の開襟シャツも登場。アイテムそのものを“キャンバス”に見立て、アートワークを落とし込んでいる。

テディベアキーリングや“フルーツ惑星”パケの色鉛筆も
MUD DOLL キーリング 各3,850円
MUD DOLL キーリング 各3,850円
また、テディベアモチーフの「MUD DOLL」ではキーホルダーを用意するほか、太陽系天体を果物で表現した「FRUITS PLANET」では色鉛筆、花弁や葉の身を切り抜いてピクセル化した「FLOEWR」ではノートブックセットも展開。多彩なコラボレーションアイテムを楽しめる。

「ヴイエー」の期間限定ストアで発売
なお、紹介したアイテムは、藤原ヒロシがディレクションするコンセプトストア「ヴイエー」にて限定販売。2024年12月にオープンした「ヴイエー」は、“Various Artists”を意味するストア名の通り、多くの人が訪れるストアを目指すべく、物販・カフェ・ベーカリーを複合的に展開している。

詳細
ユニフォーム エクスペリメント×吉田ユニ
販売期間:2025年7月18日(金)~7月27日(日)
販売店舗:ヴイエー
住所:東京都渋谷区神宮前 6-1-9
<アイテム例>
・FRUITS PLANET ポーチ 6,600円
・FLOWER シャツ 各29,700円
・MUD DOLL キーリング 各3,850円

ウブロ(HUBLOT)は、腕時計「ビッグ・バン ウニコ」の限定モデル「ビッグ・バン ウニコ サマー 2025」が新登場。

太陽&海を思わせる大胆カラーの限定ウォッチ
ウブロ「ビッグ・バン ウニコ スカイブルー」4,301,000円
ウブロ「ビッグ・バン ウニコ スカイブルー」4,301,000円
“舷窓”を思わせるビスを打ち込んだラウンドベゼルが特徴のウブロ「ビッグ・バン」に、夏を思わせる大胆なカラーリングが特徴の限定モデルが仲間入り。太陽の光・穏やかな波を、鮮やかな色味で表現した。

オレンジ×スカイブルーのケース
ウブロ「ビッグ・バン ウニコ スカイブルー」4,301,000円
ウブロ「ビッグ・バン ウニコ スカイブルー」4,301,000円
42mmのセラミック製ケースは、まるでゴールデンアワーのように美しい輝きを放つオレンジカラーで。ベゼルのスカイブルーは、どこまでも広がる海を想起させる。100mの防水を備えているため、実際に海での着用にもぴったりだ。

簡単に着脱できる3つのラバーストラップ付
ウブロ「ビッグ・バン ウニコ スカイブルー」4,301,000円
ウブロ「ビッグ・バン ウニコ スカイブルー」4,301,000円
ストラップは、ホワイトラバーのラインを施したスカイブルー、ネイビー、オレンジの3色が付属。いずれも「ワンクリック」ストラップ交換システムを採用しているため、簡単に交換できる。

パワーリザーブ約72時間の自動巻きクロノグラフ ウニコ
ウブロ「ビッグ・バン ウニコ スカイブルー」4,301,000円
ウブロ「ビッグ・バン ウニコ スカイブルー」4,301,000円
本ウォッチのムーブメントは自社開発の自動巻きクロノグラフ ウニコだ。パワーリザーブは約72時間を実現している。

【詳細】
ウブロ「ビッグ・バン ウニコ スカイブルー」4,301,000円
発売日:2025年6月5日(木)
<仕様>
ケース径:42mm
厚さ:14.50mm
防水性:10気圧(100m防水)
ダイアル:マットブルー&オレンジ
ストラップ:ラバーストラップ(スカイブルー&ホワイト)
付属ストラップ:ラバーストラップ(ダークブルー&ホワイト ライン入り)、ラバーストラップ(オレンジ&ホワイト ライン入り)
バックル:チタニウム製フォールディングバックル
■ムーブメント
MHUB1280 UNICO マニュファクチュール、コラムホイール付き自動巻きクロノグラフ フライバックムーブメント
パワーリザーブ:約72時間

【問い合わせ先】
LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ