タグ・ホイヤーが2025年にF1公式タイムキーパーに復帰、

機械式ストップウォッチから電子計時システムへ
F1世界選手権のルーツは第2次世界大戦前に設けられていた世界メーカー選手権(1925-1930年)およびヨーロッパドライバー選手権(1931-1939年)。1947年にレギュレーションが固まったが、自動車レースが初開催されたのは1950年。ちなみに、最初に公式計時を担当したのはロンジンであった。

今は、電子計時システムが小さなカートレース場にまで普及していて、タグ・ホイヤースーパーコピー代引き安心各車の順位や周回ごとのラップタイムまで、リアルタイムで分かるのが当たり前だ。ところが当時は機械式時計の時代。だからF1の計時に使われていたのも当然のことだが、機械式ストップウォッチであった。公式計時といっても予選後やレース後に公式記録としてペーパーが配られるだけ。

ところがレースで勝つ、ひとつでも良い順位でゴールするためにはレース戦略が不可欠。そして、そのために欠かせないのが自車やライバル車のラップタイムのデータだ。自チームのマシンは1周何分何秒で走っているのか? 前後を走るライバルのマシンは1周何分何秒で、どのくらいタイム差があるのか? 何周で追いつくのか? 何周で追い付かれるのか? ラップタイムが計測できなければ、レース戦略は作れない。そして当時、ラップタイムの計測を行っていたのは、チームスタッフやドライバーの恋人や奥さんたち。木の板に何個もストップウォッチを取り付けて何台ものマシンのタイムを同時に、かつ正確に計測するためには、かなりの熟練が必要だった。

ドライバーが自分の感覚以外でこうした情報を知ることができるのは、チームのマシンがホームストレートに戻ってきたときに読む、ピットクルーの出すサインボードの数字だけ。すべてが機械式で人頼みだった時代。だが1970年代初頭、タグ・ホイヤーが公式計時に革命を起こした。電子計時システムの開発と導入だ。

フェラーリに納入した電子計時システム「センチグラフ」
F1の電子計時システムの導入・進化・発展は、1970年代初頭、時計界とレース界のVIPだった、ホイヤー社のジャック・ホイヤー氏と、ワークスレーシングチームのスクーデリア・フェラーリ(フェラーリ社)の総帥エンツォ・フェラーリ氏のふたりの握手から始まった。

ジャック・ホイヤーとエンツォ・フェラーリ

写真中央手前がジャック・ホイヤー氏、写真右がエンツォ・フェラーリ氏。ジャック・ホイヤー氏は1960年代からF1やスポーツカーレースの現場に足を運び、世界のトップドライバーやトップチームと親交を結び、ビジネスを発展させてきた。
1966年、タグ・ホイヤーの前身であるホイヤー社は世界初のデジタル計時装置「マイクロタイマー」を開発。1971年には、当時の社長ジャック・ホイヤー氏がスクーデリア・フェラーリチームの総帥エンツォ・フェラーリ氏と交渉し、ホイヤーが開発した最新の光電管を使った電子タイム計測システム「センチグラフ」をル・マン24時間レースのピット、さらにフェラーリF1チームのピットや、プライベートサーキット・フィオラノに納入する。これがF1レースに電子計時システムが導入される最初のきっかけだった。

そしてこのセンチグラフこそ、現在のレース計時システム、自動車両識別計測システム(Automatic Car Identification Timing System=略称ACIT)のルーツだ。つまり、タグ・ホイヤーはレース計時の世界に革命を起こしたのである。

センチグラフ

センチグラフは、アルミニウムのケースに収められるコンパクトなシステム。そして、このシステムの運用を担当したのが、フェラーリチームで「ピアニスト」と呼ばれたホイヤーの社員、ジャン・カンピチェ氏だ。氏はモータースポーツチームとともに世界中を飛び回った。
ジャック・ホイヤー氏はもともと、スイス連邦工科大学チューリヒ校を卒業した電子工学系のエンジニアであった。ただ、大学で半導体について学ぶことはなかったという。とはいえ、クロノグラフやストップウォッチのトップメーカーの経営者として1960年代からレースの現場に足を運び、トップチームやトップドライバーとの交流も深かったから、計時システムの必要性を誰よりも理解していた。そして、レースの公式計時に以前から疑問と不満を持っていたエンツォ・フェラーリ氏にシステムを売り込み、提供したのだ。

ジャック・ホイヤー氏の自伝によれば、エンツォ・フェラーリ氏は当時ル・マン24時間レースのために、独自の計時システムを求めていた。そして1970年12月、ジャック氏はエンジニアとともにイタリア・マラネロのフェラーリ工場を訪れて、ル・マン24時間レースのピットにおけるフェラーリのピットクルーのための計時システム「ル・マン・センチグラフ(=センチグラフ)」の開発と導入を提案した。だがこのとき、エンツォ氏は装置を無償で提供するように求めたという。そしてジャック氏は、息子のピエロ・フェラーリ氏と計時装置を無償で提供する契約を交わした。

さらにエンツォ氏はジャック氏にレースの資金援助を求め、ホイヤーが契約ドライバーのふたりにそれぞれ年間2万5000スイスフランを支払うこと、その代わりにレーシングスーツの右胸上にホイヤーのロゴワッペンを付けることで合意する。これは、時計ブランドがF1チームをスポンサードする最初のケースになった。そして1971年春、F1シーズンが開幕すると、各チームがフェラーリのピットに設置された何台ものマシンのタイムを同時に、かつ正確に計測できるセンチグラフの画期的な機能に驚愕し、競って導入することになったという。

1992年から2003年までF1の公式タイムキーパーに
さらにBMWがドイツ・ミュンヘンのテストコースに64個の光電管を使い、コースを細分化してマシンのスピードをより精密に計測できるセンチグラフをオーダーしたことを知ると、エンツォ氏はホームサーキットとして建設中だったフィオラノに同様の、さらに高度な分析ができるシステムを無償で設置してほしいと要望する。そこでホイヤーは、以前の契約と同様に、マシンやドライバーのレーシングスーツにホイヤーのロゴを2年間付けることを交換条件に設置を承諾。1972年秋にフィオラノの開場とともにこのシステムが稼働すると、マシン開発に大いに貢献する。

そしてフェラーリチームは1974年、それまでの不振が嘘のような速さを取り戻し、F1を席巻する。1975年にはニキ・ラウダがドライバーズ選手権、チームがマニュファクチャラー選手権のダブルタイトルを獲得している。

ホイヤーとのスポンサー契約にサインするニキ・ラウダ(写真左)。彼は1974〜77年にフェラーリチームに在籍し、1975年と1977年に2度のF1ワールドチャンピオンに輝いた。中央が当時、ホイヤーの社長だったジャック・ホイヤー氏。おそらく1974年の写真と思われる。
こうした歴史を振り返ると、タグ・ホイヤーとF1レースがなぜ“切っても切れない”関係なのか、分かっていただけると思う。

その後、1986年から2015年に至るマクラーレンとの伝説的なパートナーシップを築き上げ、さらにジャック・ホイヤー氏のリーダーシップによって、タグ・ホイヤーは1992年から2003年までFormula 1®の公式タイムキーパーを担う。

こうして、ホイヤー(現タグ・ホイヤー)をルーツとするレースの電子計時システムは、進化・発展を遂げて現在に至っている。そんな背景を持つタグ・ホイヤーが、Formula 1®創設75周年を迎える2025年、22年ぶりにF1公式タイムキーパーに復帰する。

腕時計界の中でもユニークなデザインのモデルを多数ラインナップするブランドだ。

ラドー以外考えつかない!? チェス盤のような腕時計
トゥルースクエア オープンハート リミテッドエディション width=

市松模様のようなスケルトン文字盤の奥に配されたムーブメントには、ペルラージュなどの各種装飾が施されている。
ラドーは明らかに独特の世界観を持つ腕時計ブランドだ。セラミックスを腕時計の世界に導入したパイオニアであるこのブランドは、我が道を突き進んでいる。ラドーは他のブランドに惑わされ、道を踏み外すことはない。この独自路線は、オリジナリティあふれるユニークな腕時計を生み出す原動力となっているのだ。「トゥルースクエア オープンハート リミテッドエディション」は、そんなラドーのどんな腕時計よりも、タグホイヤースーパーコピー 代引き輪を掛けてユニークである。

トゥルースクエア オープンハート リミテッドエディション

両開きバックルが採用されたセラミックス製のブレスレット。
まるでチェス盤のように、ブラックとホワイトのセラミックスを組み合わせた文字盤とケースが特徴的なこのモデル。ブレスレットも同様に、ブラックとホワイトのセラミックスを組み合わせたものだ。なおブラックがメインになるモデルと、ホワイトがメインになるモデル、2タイプがラインナップされている。

百聞は一見に如かず! セラミックスの素晴らしさ
セラミックス製ブレスレットを着用したことがあれば、この素材の着用感の素晴らしさを知っていることだろう。感触はソフトなうえに、体温ですぐ温かくなり、そして非常に軽量な素材なのである。また、優れた耐傷性もこの素材のポイントだ。ラドーは腕時計業界における、セラミックスのパイオニアである。それゆえ、豊富な経験や特別な技術、そして専用の生産設備を有しており、特筆に値するブランドだ。

スケルトン仕様のチェス盤という、超個性派仕様
もし一般的なブラック、もしくはホワイトの文字盤だったならば、本作は普通の腕時計となってしまっただろう。だが、ラドーはそんなことをしない。チェス盤のように、ブラックとホワイトで文字盤を分割したのだ。アワーインデックスには、ブリリアントカットが施されたダイヤモンドが採用されている。豪華に思えるかもしれないが、この腕時計の他の要素があまりにも派手なため、ダイヤモンドであっても驚くほどさりげなく見えてしまう。

ラドーはこの腕時計がより映えるものにするために、文字盤にはスケルトンを採用した。文字盤から透けて見える機械式ムーブメントのテンプや輪列、香箱といったさまざまな要素とその仕上げは、独特なデザインの本作を、より引き立てていると言えるだろう。

市松模様×スケルトン。それが導き出すものは超個性派腕時計である。個性的なデザインのために、正直なところ針がどこを指しているのかは分かりづらく、視認性に優れているとは言えない。だが、本作は計時装置というよりもラドーの世界を体験する腕時計なのである。視認性よりも重要なものはあるのだ。

丁寧な仕上げが見どころのCal.R734
トゥルースクエア オープンハート リミテッドエディション

トランスパレント仕様の裏蓋から鑑賞できるムーブメント、Cal.R734のローターには、コート・ド・ジュネーブが施されている。
搭載するムーブメントはラドーのCal.R734。ETAのCal.C07.111をベースとした、1時間に2万1600振動するムーブメントだ。パワーリザーブは約80時間保持。文字盤側、裏蓋側、どちらからもムーブメントを眺めることができ、コート・ド・ジュネーブや、ペルラージュといった装飾が施されている。

男性にだって持ってこいの腕時計
トゥルースクエア オープンハート リミテッドエディションは女性向けモデルとして市場に投入されているように見受けられる。だが、ケースの横幅は38mmであり、サイズ的に男性が使用する分にはまったく問題はない。その作りはとても良く、ラドー独自の技術が活かされているうえに、ラドーが持つ世界観を十二分に表現したモデルだ。各仕様はそれぞれ世界限定888本であり、販売価格は49万3900円(税込み)だ。

トゥルースクエア オープンハート リミテッドエディション
ラドー「トゥルースクエア オープンハート リミテッドエディション」Ref.R27086752
自動巻き(Cal.R734)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約80時間。セラミックケース(縦44.2×横38mm、厚さ9.7mm)。5気圧防水。49万3900円(税込み)。
トゥルースクエア オープンハート リミテッドエディション
ラドー「トゥルースクエア オープンハート リミテッドエディション」Ref.R27073752
自動巻き(Cal.R734)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約80時間。セラミックケース(縦44.2×横38mm、厚さ9.7mm)。5気圧防水。49万3900円(税込み)。

オメガ 「スピードマスター」を中心にオススメを紹介

オメガのクロノグラフモデルに再注目
幅広いコレクションを擁するオメガの中でも、見逃すことができないのがクロノグラフモデルだ。「オメガのクロノグラフ」と言えば、NASAが宇宙での活動用として正式に認定した「スピードマスター ムーンウォッチ」が最も有名であり、腕時計の歴史から見てもアイコニックピースと呼んで差し支えない。今回は、スピードマスターの歴史を振り返りつつ、それ以外のクロノグラフモデルにも注目して紹介してゆこう。

「スピードマスター ムーンウォッチ」Ref.310.30.42.50.01.002
オメガスーパーコピー代引き 優良サイト「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル」Ref.310.30.42.50.01.002
オメガ「スピードマスター ムーンウォッチ」Ref.310.30.42.50.01.002
手巻き(Cal.3861)。26石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径42mm、厚さ13.2mm)。50m防水。123万2000円(税込み)。
オメガに限らずとも、クロノグラフを紹介するうえで外すことができないのが「スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ」である。NASAは1965年にスピードマスターに対して有人宇宙飛行と船外活動(EVA)での使用の認定を与え、スピードマスターは宇宙へと正式に携行された時計として広く知られることとなった。この点について少し深掘りしよう。

アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディは1961年5月に「10年以内に人間を月面に着陸させ、安全に地球に帰還させる」アポロ計画を発表する。一方、この時点でのアメリカは、計画を完遂するのに十分な技術を持っているとは言い難く、その間を埋める計画としてジェミニ計画が1961年から開始される。そして、ジェミニ計画の中で制定された腕時計に対する要求仕様への適合性試験に、唯一耐えたのがオメガのスピードマスターであったのだ。1965年の試験結果報告書には「オメガの腕時計(スピードマスターを指す)はジェミニ宇宙船用として承認された」と明記されている。

1965年にスピードマスターがNASAから認定を受けた際に発行された試験結果報告書。”the Omega wristwatch is accepted for Gemini spacecraft.”と記されている。
そして、スピードマスターが非常に重要な役割を果たす瞬間が訪れる。アポロ13号の乗組員の生死を分けた14秒である。アポロ13号は月への航行中に爆発事故に見舞われ、酸素、水、電力の多くを喪失してしまう。地球帰還時の最後の電力を温存するため、軌道修正のためのエンジン噴射時も、宇宙飛行士たちは自動制御の助けなしで、手動で正確に行わなければならなかった。そして、この生死を分ける噴射時間の14秒を測り取ったのが、宇宙飛行士達の手首に巻かれたスピードマスターであったのだ(映画『アポロ13』の中で詳細に描かれている。スピードマスターファンは必見である)。

さて、2021年に刷新された現在のスピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチは、伝統的なデザインを継承しながら、さまざまな進化を遂げたモデルだ。その進化の、最も象徴的なものがマスター クロノメーター化された手巻きクロノグラフムーブメントのCal.3861である。大まかに、等時性向上とメンテナンス間隔の延長、耐磁性能、耐衝撃性能の向上が、コーアクシャル脱進機の採用をはじめとしたさまざまな改良によって実現されている。METAS(スイス連邦計量・認定局)によるマスター クロノメーター認定を受けているということは、1万5000ガウスの磁場にさらされた場合でも精度を維持すること、パワーリザーブ残量による精度の変動が小さいことなどの項目について、ムーブメント単体の状態とケーシング後の状態で、全数検査されていることを意味する。実用精度の観点で、最も頼もしい認定のひとつと言えるだろう。そのほか、従来モデルに対してブレスレットは細身に改められ、クラシカルな印象が与えられただけでなく、サイズの小さなリンクによって着用感の向上も図られている。

「伝統を継承しつつ最新の性能を備える」という筆者の考えるオメガのスタンスを色濃く反映している点も魅力である。オメガを代表し、クロノグラフを代表する1本として、もう一度注目してみてほしい。

「スピードマスター ファースト オメガ イン スペース」Ref.310.30.40.50.06.001
オメガ スピードマスター 310.30.40.50.06.001
オメガ「スピードマスター ファースト オメガ イン スペース」Ref.310.30.40.50.06.001
手巻き(Cal.3861)。26石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径39.7mm、厚さ13.4mm)。50m防水。121万円(税込み)。
スピードマスター ムーンウォッチは、NASAが宇宙での活動用として初めて認定したモデルをベースとしている。では、初めて宇宙へ携行されたオメガの腕時計かと問われると、実は認定前に宇宙へと携行されたモデルが存在する。それがスピードマスターのセカンドモデル「Ref.CK 2998」だ。1962年10月3日に開始されたマーキュリー計画のシグマ7ミッションにおいて、NASAの宇宙飛行士であるウォルター・“ウォーリー”・シラーが個人用の時計としてRef.CK 2998を着用した記録が残されている。

この、Ref.CK 2998を復刻したのが2024年10月に発表された「スピードマスター ファースト オメガ イン スペース」だ。Ref.CK 2998の復刻モデルは2012年にも発表され、惜しまれつつも生産終了となっていた背景があり、今般、待望の復活を遂げた形となる。そして、この復活に際して、コーアクシャル脱進機を有するマスター クロノメーター ムーブメントを搭載して大幅な性能向上が図られた点が注目点だ。

では、ディティールもひもとこう。オリジナルモデルに忠実なデザインが与えられており、アルファ型の時分針がトレードマークだ。12時位置に立体的なロゴを配したCVDによるグレーブルー文字盤には、焼け色を思わせるカラーのスーパールミノバが採用され、ヴィンテージテイストを生み出している。また、NASAからの認定を受ける前のモデルであるため、ダイアル上に“PROFESSIONAL”の文字が無いこともポイントとなっている。

オメガ スピードマスター ファースト イン スペース 復刻モデル
オリジナルのCK 2998を忠実に再現したブルーグレーのダイアル。アルファ型の時分針やヴィンテージタイプのロゴを採用する。スピードマスター ムーンウォッチは伝統を守りながら進化を続けるのに対して、こちらはオリジナルに忠実なヴィンテージテイストと、立ち位置は大きく異なる。
シンメトリーでシャープなラグを持つケースも本作の特徴で、直径39.7mmとコンパクトなサイズに収められている。なお、スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチでは、リュウズとプッシャーのガードを備えたアシンメトリーなケースを採用しており、ケース径は42mmとなる。サイズ感の違いも本作を選択するうえでの、重要なポイントとなりそうだ。

「スピードマスター パイロット」Ref.332.10.41.51.01.002
オメガ スピードマスター パイロット
オメガ「スピードマスター パイロット」Ref.332.10.41.51.01.002
自動巻き(Cal.9900)。54石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径40.85mm、厚さ14.7mm)。100m防水。146万3000円(税込み)。
オメガは、スピードマスターの存在により宇宙との関りが深い印象が強く、それは誤りではない。一方で、航空機パイロットを支えてきた歴史も持つ。第二次世界大戦時には、オメガはイギリス国防省に11万個以上の時計を納入したほか、1957年発表の初代スピードマスターがアメリカ空軍パイロット達からの支持を集めた。

このような歴史を反映したモデルが「スピードマスター パイロット」である。本作は、初代スピードマスターへのオマージュとして、ケースシェイプや“二眼”のクロノグラフを継承する。そして、本作独自の魅力を生み出しているのが、コックピット内に備わる計器のデザインをふんだんに盛り込んだ文字盤デザインだ。

オメガ スピードマスター パイロット

Photograph by Masanori Yoshie
梨地仕上げをベースに、航空機のコックピットに備わる計器から着想を得たディテールが大きな特徴だ。
時分針はコックピットウォッチなどで見られるシンプルなペンシル型に改められ、クロノグラフ秒針の先端は、長い先端を設けた飛行機型の装飾が設けられている。ここにオレンジを用いている点もパイロット向けモデルらしいディティールだ。3時位置には60分積算計と12時間積算計が同軸で配され、9時位置にはスモールセコンドが配される。さらに、スモールセコンドでは航空機の地面に対する傾きを表示する姿勢指示器からインスピレーションを得たデザインが施される。

文字盤のベースは梨地仕上げで、光が射し込む環境でも視認性を確保する仕立てとなっている。スピードマスターのロゴの下部には“FLIGHT QUALIFIED”と記されており、本作の特別感を演出するものとなるだろう。

搭載されるのは、METAS認証を得たコーアクシャル・マスター クロノメータームーブメントのCal.9900であり、その信頼性は現代基準で最高レベルと言える仕上がりである。

「シーマスター ダイバー300M クロノグラフ」Ref.210.30.44.51.01.001

オメガ「シーマスター ダイバー300M クロノグラフ」Ref. 210.30.44.51.01.001
自動巻き(Cal.9900)。54石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径44mm、厚さ17.2mm)。300m防水。132万円(税込み)。
オメガの豊富なコレクションにおいて、スピードマスター以外にもクロノグラフモデルはラインナップされ、長きにわたって人気を集めてきた。そのひとつが「シーマスター」のクロノグラフモデルである。今回は「シーマスター ダイバー300M クロノグラフ」を取り上げよう。

シーマスターは、1948年に高い防水性能をはじめとした、さまざまな環境に耐えうるマルチパーパスウォッチとして誕生し、多くの派生モデルを生み出してきた。1960年代頃までのシーマスターの主軸であったインフォーマルウォッチとしての側面は「シーマスター アクアテラ」に受け継がれ、より防水性を高めたダイバーズウォッチは「シーマスター ダイバー300M」に受け継がれている。

スーパーコピー代引き 優良サイト本作は300mの防水性能と、飽和潜水に対応するヘリウムエスケープバルブを備えるプロフェッショナル仕様のダイバーズウォッチである。外観品質も、ケースの仕上げが良好であるのに加え、ポリッシュ仕上げのセラミックス製ベゼルインサートとプッシャーを採用しており、艶やかな質感が本作に魅力を加えている。文字盤には、コレクションのアイコンである波模様がレーザーエングレービングによって施されている。

搭載されるのは、METAS認証を得たコーアクシャル・マスター クロノメータームーブメントのCal.9900であり、3時位置には60分積算計と12時間積算計が同軸で配され、9時位置のスモールセコンドが配される。

ロレックスでグレーとブラックのベゼルを備えた新しいSS製Ref.126710GRNRというまったく異なるモデルを発見した。

“コーク”や“ブルーベリー”のロレックスGMTマスター IIが出るというまことしやかな噂が飛び交うなか、私たちは今日、ロレックスでグレーとブラックのベゼルを備えた新しいSS製Ref.126710GRNRというまったく異なるモデルを発見した。この時計はブランドのほかのラインナップと同じサイズとムーブメントを備えており、直径40mmのケースにオイスター、またはジュビリーブレスレットの選択肢を用意している。価格は154万円(税込)だ。

Rolex GMT Master II
この新作におけるもうひとつの目玉は、グリーンであしらわれたGMTマスター IIの文字と24時間針である。ロレックスコピー 時計代金引換激安通販優良店!これらが、文字盤上でさりげないアクセントとなっている。これは、2007年のバーゼルで発表されたオリジナルのブラックオンリーのセラミックベゼルモデル、Ref.116710LNを彷彿とさせる。あれから17年も経ったなんて、信じられるだろうか?

我々の考え
率直に言って、私は“コーク”ベゼルの大ファンというわけではないため、今年それが見られないからといって特に悲しくはない。そして今作は、オリジナルのブラックベゼルのGMTマスター II、Ref.116710LNの黒と青、青と赤の色のコントラストが好みに合わず“派手”過ぎると考える人にとって、ちょうどいい控えめな選択肢だと思った。歴史的な結びつきを感じさせるペプシのアイデアも気に入っているが、自分のフォトジャーナリスト時代を振り返ってみると、あんなに人目を引く時計はつけたくないと常々感じていたように思う。“バットマン”だって、かなり目立つ。それに対して、この時計は実にステルス的だ。

GMT-Master II
新しいベゼルの組み合わせは、地球を揺るがすような衝撃的なものではない。だが、少なくともオリジナルのブラックベゼルよりは実用的で見やすく、そもそもGMTを使ううえでそれなりに重要な部分であるデイ&ナイトの区分がある。なお、ロレックスのサイトを見たときにもうひとつ目立っていたのは、スティール製のGMTマスター II “ペプシ ”が、生産終了の噂があるにもかかわらずまだ掲載されていたことだ。もしペプシがあなたの理想であったなら(私がそうであったように)、その夢は生きている。

基本情報
ブランド: ロレックス(Rolex)
モデル名: GMTマスター II
型番: 126710GRNR

直径: 40mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: 黒
インデックス: ホワイトゴールドのアプライド
夜光: 針とインデックスにクロマライトを採用
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: オイスターまたはジュビリー

Rolex GMT-Master II
ムーブメント情報
キャリバー: 3285
機能: 時・分・秒表示、デイト表示、GMT(時針単独調整機能付き)
パワーリザーブ: 70時間
巻き上げ方式: 自動巻き
クロノメーター認定: COSC

価格 & 発売時期
価格: 154万円(税込)
発売時期: 発売中

クロノメーター コンテンポラン IIが、現在製造されている時計のなかで最も優れたものである可能性があり、

レジェップ・レジェピ(Rexhep Rexhepi)が数々の賞を受賞したクロノメーター コンテンポランを発表してから、もうすぐ2年になろうとしているのは信じがたい。時計はふたつのバージョンで登場し、いずれも38mm×8.75mm(風防を除く)で、ヴォーシェ社(Vichet)製ケースのような表情豊かなシェイプをしている。ひとつはブラックのグラン・フー・エナメル文字盤にアイボリーエナメルのマーキングが付いたプラチナケース、もうひとつはローズゴールド製ケースにアイボリーのグラン・フー・エナメル文字盤、ブラックエナメルのマーキングというバリエーションだ。当時は各ケース素材50個ずつ、計100本の限定生産であった。CCII(クロノメーター コンテンポラン II)の最初のピースは納品され始めており、次の2週間で17ピースが配送されるとレジェピ氏は語った。しかし彼のペースは落ちていない。

Rexhep Rexhepi
工房でのレジェップ・レジェピ氏。

Only Watchのための新しいアンチマグネティックピースのリリースに加えて、レジェピ氏はルイ・ヴィトンと協力してLV RR-01を開発。今後も多くの作品を発表する予定だ。その“多く”のなかには、少し“特別な要素”を加えたCCIIのふたつのバージョンがあり、これによってRR CCIIの総数が拡大されることになるだろう。SJXは昨年11月、リシャールミル スーパーコピーブラックエナメルダイヤル上のローマ数字の代わりに、5つのダイヤモンドインデックスを採用したプラチナモデル、クロノメーター コンテンポラン II ディアマンテを発表した。昨日の朝、レジェピ氏の工房を訪問した際、彼は私たち(幸運なベン・クライマーと私)に新しいRR CCII “ルビー”を披露してくれた。その数時間後、ジュネーブで開催された彼のコレクターの小さな集まりに出席しているときに、Instagramでそれがシェアされた。当然のことながら、この時計は大きな反響を呼んだ。

RRCCII Ruby
ディアマンテと同様に、ルビーで装飾された新しいグラン・フー・エナメル文字盤は、同じセクター風ダイヤルを維持し、縁には時・分マーカーがあり(エナメルにコントラストをつけるのに十分な厚さでありながら、エナメルを強調しすぎない程度の薄さ)、インナートラックは10分間隔で目盛りが打たれ、それぞれのエリアを覆うルビーの周りを巧みに避けている。これらの小さな変更により、はるかに現代的な時計に仕上がっているのに対し、幅の広い隙間とローマ数字が、“スタンダード”モデルにヴィンテージ感を与えるのと比べて、どれほど異なるかは驚くべきことである。

RRCCII Ruby
ディアマンテでは、スモールセコンドのサブダイヤルから手彫りのグラッテ模様が取り除かれたが、ルビーのほうでアイボリーグラン・フーは変更されていない。しかし実物を見てみると、太陽の下ではクリーミーな色合いから、日陰では骨のように白い色へとすぐに変化した。シグネチャーの針もかなり似ていて、ほとんどの光の下では暗く見えるのだが、よく見るとルビー調の仕上げになっている。ほぼ気づかないかもしれないが、無意識のうちにある種の調和を生み出すだろう。

RRCC2 Rubies and Normal
左が“スタンダード”なRR CCII、右が新しい“ルビー”。

RRCCII Ruby
RRCCII Ruby
このようなデザインの選択は、ジェムセッティングを渇望するように見える現代の風景への移行の一部というよりは、パテック フィリップのようなブランドが、厳選したピース(通常はトップクライアントのために作られたユニークピース)に宝石インデックス(ダイヤモンド、エメラルド、ルビー)を付けていた、ヴィンテージピースの長い(希ではあるが)系譜を継ぐ時計なのだ。昨年、私は、ペルー・リマにある小売業者Casa Welschのためのパテック 2424Pなど、オークションやコレクターの手首にあるこれらの希少な作品をいくつか見た。しかし、この慣習は現代まで続いており、ダイヤモンドインデックスを備えたパテックの5170Pや、オークションに登場したカスタムオーダーのRef.5004R、3974R、3939Rのセットなどにはすべてルビーインデックスが配されていた。ルビーはサウード国王のお気に入りでもあったようで、彼は文字盤に自身の顔を描いた、ルビーインデックスの懐中時計や腕時計をいくつか注文していた。

ラウンドやプリンセスカットの宝石は華奢に感じることがあるが、これらの宝石で採用される長いバゲットカットは、RR CCIIバージョンをはるかに現代的に感じさせる。これは、レジェップ氏がヴォーシェ社に触発されたロングラグのケースと、3年間の調整を経て、現代のスタイルに適したバージョンに落ち着くという決定とのあいだで打ち出したバランスと似ている。ケースは横幅よりも縦幅のほうがやや長めになっており、絶妙なプロポーションとラウンドダイヤルを保ちながら、表情を変えている。また、必ずしも全員の手首のサイズに合うとは限らないが、時計の着用感を驚くほどよくし、小さな手首から大きな手首まで適応する。ケースにはJPHと刻印もあり、伝説的なジャン=ピエール・ハグマン(Jean-Pierre Hagmann)氏が84歳になった今も熱心にケース製造を監督していることが分かる。

RRCCII Stamp
RRCCII
内部にはCal.RRCC02が搭載されており、市販されているものと同じくらい(あるいはそれ以上)精巧に仕上げられている。ムーブメントには今流行っているような、見惚れるようなもの(ボンベスタイルのアングラージュ、内角に内角を重ね、スポークとインナーエッジに手作業で施した面取りが施されており、その結果、両輪列の全体にわたって140°の内向きの角度が形成されている)ばかりが揃っているが、インターネット上の誰かが自分の時計の趣味を“証明”するために投げかける言葉ではなく、何かを意味するような方法で行われている。確かに、それは効果を目的とした仕上げであるが、それはまたどうあるべきかという点でも、完璧に仕上げられている。

The RRCCII
RRCC02ムーブメントを搭載した、RR CCII ディアマンテ。

RRCCII
時・分・スモールセコンドに加えて、リューズを引くとムーブメントが停止し、秒数がゼロにリセットされるストップセコンドゼロリセット機能を搭載している。このムーブメントは、堅牢なドテピン受け(レバー脱進機の動きを制限して振動範囲を正確に設定する部品)を備えたスイス製レバー脱進機と、8本の慣性ネジ、4本の調整ネジ(テンプに取り付けられる微調整用のねじ)を備えた、フリースプリング式の調整可能なマスロットテンプを特徴とし、ブレゲひげゼンマイの終端曲線に取り付けられている。

RRCCII
この時計について延々と語ることが出来る。すでにそうしてきたし、おそらく別の日にもするかもしれない。快適さからクラフツマンシップに至るまで、RR CCIIは現在つくられている時計のなかで最高のものだと心から信じている。先月、10本あるディアマンテのうち2本を見た。私の個人的な好みでは、ダイヤモンドのほうが驚くほど繊細で汎用性がありながら、ルビーのRR CCIIはよりエレガントであり、もしかしたら少し女性的なオプションかもしれない。しかしこれは、すでにRR CCIIを手に入れることが決まっていて、わずかな変更を申し出た幸運なレジェピ氏の長期サポーター10人にのみ提供されるものだ。

これでRR CCIIの総数は少なくとも120本となり、ほとんどの人にとってはまだ手に入らないものだが、もしチャンスがあれば、わざわざ見に行く価値はあるだろう。